広島県の方言である広島弁を一覧にして紹介します。
広島弁は強い口調というイメージがあり、「じゃけぇ」「じゃけん」といった特徴的な語尾や濁音が多いため、強く聞こえます。
しかし、広島弁には可愛らしい表現もあり、Perfumeのあ~ちゃんなどが使うことで知られています。
「ほうじゃねえ」という表現は濁音がついても可愛らしく、広島弁には強い言葉と可愛い言葉の両方が存在します。
ここでは、広島弁の例文や意味を詳しく見ていきましょう。
広島弁よく使う単語7選
- 【禁止・注意を表す言葉】 いけん・いけまーが・いけにゃー:ダメ・ダメなら・ダメでしょ
- 【不満を表す言葉】 かばち:文句
- 【強調を表す言葉】 ぶち:とても
- 【面倒くささを表す言葉】 たいぎい:かったるい・めんどくさい
- 【程度の多さを表す言葉】 ようけ:たくさん
- 【壊れることを表す言葉】 めげる:壊れる
- 【一人称を表す言葉】 わし:私
【禁止・注意を表す言葉】 いけん・いけまーが・いけにゃー:ダメ・ダメなら・ダメでしょ
「いけん」「いけまーが」「いけにゃー」は、広島弁で「ダメ」や「ダメなら」、「ダメでしょ」という意味の言葉です。これらの言葉は、何かが許されない状況や、やってはいけないことを強く禁止する際に使われます。広島弁の中でも、特に強い禁止のニュアンスを持っています。
例文
- あんたそんなことしちゃいけまーが
- 標準語訳:あなた、そんなことしちゃダメでしょ
この例文では、「いけまーが」が「ダメでしょ」という意味で使われています。「あんた」は「あなた」、「そんなことしちゃ」は「そんなことをしては」という意味なので、全体で「あなた、そんなことしちゃダメでしょ」となります。
使い方のポイント
「いけん」は「ダメ」の基本形で、「いけまーが」は「ダメでしょ」、「いけにゃー」は「ダメなら」という意味で使います。日常生活の中で、何かを禁止したり注意したりする際に頻繁に使われる表現です。例えば、「その方法はいけん」(その方法はダメ)や、「時間がいけにゃー他の方法を考えんといけん」(時間がダメなら他の方法を考えないといけない)などのように使います。
他の例文
- 宿題せんといけんよ(宿題しないとダメだよ)
- それをやるのはいけんのんじゃ(それをやるのはダメなんだよ)
- いけにゃあ仕方ないけど、気をつけんさい(ダメなら仕方ないけど、気をつけてね)
「いけん」「いけまーが」「いけにゃー」は、広島弁で強い禁止や注意を伝えるために使われる言葉です。初めて広島弁を学ぶ人にとっても覚えやすい表現ですので、ぜひ日常会話に取り入れてみてください。
【不満を表す言葉】 かばち:文句
「かばち」は、広島弁で「文句」という意味の言葉です。不満を表現する際に使われ、話し手が相手に対して不平を述べる時に用います。広島弁の特徴的な表現であり、「かばちたれ」という表現もあり、これは「文句を言う人」を指します。
例文
- かばちたれてないで宿題せえ!
- 標準語訳:文句言ってないで宿題しなさい!
この例文では、「かばちたれてないで」が「文句を言っていないで」という意味で使われています。「宿題せえ」は「宿題をしなさい」という意味なので、全体で「文句を言っていないで宿題をしなさい!」となります。
使い方のポイント
「かばち」は、日常会話の中で不満や文句を表現する際によく使われます。例えば、友達が宿題をやりたがらずに文句ばかり言っている時に「かばちたれてないで、やりんさい」(文句言ってないで、やりなさい)と言うと効果的です。また、「かばちばっかり言うなや」(文句ばかり言うなよ)や、「かばちが多いと話が進まんけえ」(文句が多いと話が進まないから)などのように使います。
他の例文
- かばちばっかり言わんと手伝ってくれ(文句ばかり言わないで手伝ってくれ)
- かばちが多いと困るんよ(文句が多いと困るんだよ)
- そのかばち、聞きたくないんじゃ(その文句、聞きたくないんだ)
「かばち」は広島弁の中でも不満や文句を表現するために頻繁に使われる言葉です。初めて広島弁を学ぶ人にとっても覚えやすく、感情を伝える際に便利な言葉なので、ぜひ日常会話に取り入れてみてください。
【強調を表す言葉】 ぶち:とても
「ぶち」は、広島弁で「とても」という意味の言葉です。物事の程度が非常に高いことを強調する際に使われます。標準語の「とても」や「すごく」に相当し、広島弁では日常的に頻繁に使用される表現です。
例文
- ぶち大きい蜂に追いかけられたんよ
- 標準語訳:とても大きい蜂に追いかけられたんだよ
この例文では、「ぶち」が「とても」という意味で使われています。「大きい蜂に追いかけられたんよ」は「大きい蜂に追いかけられたんだよ」という意味なので、全体で「とても大きい蜂に追いかけられたんだよ」となります。
使い方のポイント
「ぶち」は、強調したいことを伝える時に非常に便利な言葉です。感情や物事の程度が大きいことを表現する際に使います。例えば、「ぶち楽しかった」(とても楽しかった)や、「ぶち寒い」(とても寒い)などのように使います。何かを強調したい時に「ぶち」を付け加えるだけで、広島弁らしい強い表現になります。
他の例文
- ぶち美味しいケーキを食べたんよ(とても美味しいケーキを食べたんだよ)
- ぶち疲れたけえ、もう寝るわ(とても疲れたから、もう寝るよ)
- ぶち速い車が通り過ぎた(とても速い車が通り過ぎた)
「ぶち」は広島弁特有の強調表現であり、何かを強く伝えたい時に頻繁に使われます。初めて広島弁を学ぶ人にとっても覚えやすく、使いやすい言葉なので、ぜひ日常会話に取り入れてみてください。
【面倒くささを表す言葉】 たいぎい:かったるい・めんどくさい
「たいぎい」は、広島弁で「かったるい」や「めんどくさい」という意味の言葉です。何かをするのが億劫だったり、やる気が出ない時に使われます。この表現は、特に気が進まない作業や行動に対してよく使われます。
例文
- 授業たいぎいけえ、さぼりたいわ
- 標準語訳:授業かったるいから、さぼりたい
この例文では、「たいぎい」が「かったるい」という意味で使われています。「授業たいぎいけえ」は「授業がかったるいから」、「さぼりたいわ」は「さぼりたい」という意味なので、全体で「授業がかったるいから、さぼりたい」となります。
使い方のポイント
「たいぎい」は、日常会話の中で何かが面倒だと感じる時や、やる気が出ない時に使われます。例えば、「掃除するのがたいぎい」(掃除するのがめんどくさい)や、「今日の会議はたいぎかった」(今日の会議はかったるかった)などのように使います。広島弁の「たいぎい」は、何かをするのが本当に嫌だと感じる時にピッタリの表現です。
他の例文
- 宿題たいぎいけど、やらんといけん(宿題めんどくさいけど、やらないといけない)
- たいぎいから、今日は家でゴロゴロするわ(めんどくさいから、今日は家でゴロゴロする)
- 朝早く起きるのはほんまにたいぎい(朝早く起きるのは本当にかったるい)
「たいぎい」は広島弁らしい表現で、特にやる気が出ない時や何かが面倒だと感じる時によく使われます。初めて広島弁を学ぶ人にとっても覚えやすく、使いやすい言葉なので、日常会話に取り入れてみてください。
【程度の多さを表す言葉】 ようけ:たくさん
「ようけ」は、広島弁で「たくさん」という意味の言葉です。物の数量や量が多いことを表現する際に使われます。標準語の「たくさん」や「多く」に相当し、広島弁では日常的によく使われる表現です。
例文
- 今年はええ野菜がようけ採れた
- 標準語訳:今年は良い野菜がたくさん採れた
この例文では、「ようけ」が「たくさん」という意味で使われています。「ええ野菜が」は「良い野菜が」、「採れた」は「採れた」という意味なので、全体で「今年は良い野菜がたくさん採れた」となります。
使い方のポイント
「ようけ」は、数量や量が多いことを強調する際に使います。例えば、「ようけ食べた」(たくさん食べた)や、「ようけ人が来た」(たくさんの人が来た)などのように使います。また、「ようけ」を使うことで、広島弁らしい表現ができます。例えば、「昨日のパーティーはようけ人が集まった」(昨日のパーティーにはたくさんの人が集まった)や、「この店にはようけ商品が並んどる」(この店にはたくさんの商品が並んでいる)などです。
他の例文
- ようけ勉強したけえ、頭が痛いわ(たくさん勉強したから、頭が痛いよ)
- ようけお金を使ってしもうた(たくさんお金を使ってしまった)
- ようけの本を読むのが好きなんよ(たくさんの本を読むのが好きなんだよ)
「ようけ」は、広島弁特有の強調表現であり、数量や量を表現する際に頻繁に使われます。初めて広島弁を学ぶ人にとっても覚えやすく、使いやすい言葉なので、日常会話に取り入れてみてください。
【壊れることを表す言葉】 めげる:壊れる
「めげる」は、広島弁で「壊れる」という意味の言葉です。物が壊れたり、故障したりする際に使います。広島弁では、日常生活の中で物が壊れることを表現する時によく使われる表現です。
例文
- 大事にしていたおもちゃがめげてしもうた
- 標準語訳:大事にしていたおもちゃが壊れてしまった
この例文では、「めげてしもうた」が「壊れてしまった」という意味で使われています。「大事にしていたおもちゃが」は「大事にしていたおもちゃが」という意味なので、全体で「大事にしていたおもちゃが壊れてしまった」となります。
使い方のポイント
「めげる」は、物が壊れることを表現する際に使います。例えば、「スマホがめげた」(スマホが壊れた)や、「時計がめげとる」(時計が壊れている)などのように使います。また、「めげる」を使うことで、広島弁らしい表現ができます。例えば、「パソコンがめげて使えんのんじゃ」(パソコンが壊れて使えないんだよ)や、「この古いラジオはすぐにめげるんよ」(この古いラジオはすぐに壊れるんだよ)などです。
他の例文
- この椅子、座るとすぐにめげるけえ注意してね(この椅子、座るとすぐに壊れるから注意してね)
- 洗濯機がめげたけえ、修理せんといけん(洗濯機が壊れたから、修理しないといけない)
- めげたおもちゃを直してくれた(壊れたおもちゃを直してくれた)
「めげる」は、広島弁特有の壊れることを表現する言葉で、物が壊れた時に頻繁に使われます。初めて広島弁を学ぶ人にとっても覚えやすく、使いやすい言葉なので、日常会話に取り入れてみてください。
【一人称を表す言葉】 わし:私
「わし」は、広島弁で「私」という意味の言葉です。特に男性や年配の方が自分自身を指す際に使いますが、親しみのある場面では若い人や女性も使うことがあります。広島弁の日常会話で非常によく使われる表現です。
例文
- わしが行くけえ大丈夫
- 標準語訳:私が行くから大丈夫
この例文では、「わし」が「私」という意味で使われています。「行くけえ」は「行くから」、「大丈夫」はそのまま「大丈夫」という意味なので、全体で「私が行くから大丈夫」となります。
使い方のポイント
「わし」は、広島弁の中で自分を指す時に使う非常に一般的な言葉です。例えば、「わしがやる」(私がやる)や、「わしの考えでは」(私の考えでは)などのように使います。また、「わし」を使うことで、広島弁らしい親しみのある表現ができます。例えば、「わしが作った料理は美味しいじゃろ」(私が作った料理は美味しいでしょ)や、「わしが手伝ってあげるけえ」(私が手伝ってあげるから)などです。
他の例文
- わしの名前は太郎です(私の名前は太郎です)
- わしも行きたいんじゃ(私も行きたいんだよ)
- わしのこと、覚えとる?(私のこと、覚えている?)
「わし」は広島弁特有の一人称で、特に親しい間柄やカジュアルな会話で頻繁に使われます。初めて広島弁を学ぶ人にとっても覚えやすく、親しみのある言葉なので、ぜひ日常会話に取り入れてみてください。
広島県の方言の特徴的な語尾一覧
- 【理由・原因を表す語尾】 ~じゃけぇ・~じゃけん:~だから
- 【理由・原因を表す語尾】 ~じゃろ?:~でしょ?
- 【理由・原因を表す語尾】 ~んよ:~んだよ
【理由・原因を表す語尾】 ~じゃけぇ・~じゃけん:~だから
「~じゃけぇ」や「~じゃけん」は、広島弁で「~だから」という意味の語尾です。この言葉は、理由や原因を示す際に使われ、広島弁を代表する特徴的な表現です。
例文
- 今日は休みじゃけえ、映画でもいかん?
- 標準語訳:今日は休みだから、映画でも行かない?
この例文では、「休みじゃけえ」が「休みだから」という意味で使われています。「映画でもいかん?」は「映画でも行かない?」という意味なので、全体で「今日は休みだから、映画でも行かない?」となります。
【理由・原因を表す語尾】 ~じゃろ?:~でしょ?
「~じゃろ?」は、広島弁で「~でしょ?」という意味の語尾です。相手の同意を求める際に使われ、話し手が自分の意見や考えに自信を持っている時によく使います。
例文
- あの映画、面白かったじゃろ?
- 標準語訳:あの映画、面白かったでしょ?
この例文では、「面白かったじゃろ?」が「面白かったでしょ?」という意味で使われています。「あの映画」は「その映画」という意味なので、全体で「あの映画、面白かったでしょ?」となります。
【理由・原因を表す語尾】 ~んよ:~んだよ
「~んよ」は、広島弁で「~んだよ」という意味の語尾です。何かを強調したい時や、相手に情報を伝える際に使います。可愛らしい印象を与えることができる表現です。
例文
- 暑いから日傘持ってきたんよ
- 標準語訳:暑いから日傘もってきたんだよ
この例文では、「持ってきたんよ」が「持ってきたんだよ」という意味で使われています。「暑いから」は「暑いから」という意味なので、全体で「暑いから日傘持ってきたんだよ」となります。
広島弁の魅力
広島を訪れた際には、特徴的な広島弁の語尾や可愛らしい言葉に耳を傾けて、ぜひ使ってみてくださいね。広島弁はその響きだけでなく、温かみや親しみを感じさせる表現がたくさんあります。地域の方々とのコミュニケーションが一層楽しくなるでしょう。
ほいじゃあ、読んでもろうてぶち嬉しかったけぇ、ありがとね~。(読んでいただき、ありがとうございました)